【初学者必見】FP協会ときんざい(金財)の違いとは?受験はどっちがおすすめ?
FP協会ときんざい(金財)のどちらで受験しても同じ資格
ファイナンシャルプランナー試験は国家資格ですが、国は認定機関にFP協会ときんざい(金財)の2つを指定しております。そのため、どちらで合格をしても取得する資格はファイナンシャルプランナーと同じ資格です。
団体が異なるため、合格証書の書式は異なりますが取得する資格は同じであるため、どちらで受験して合格しても、資格の価値に優劣はありません。
そもそもFP協会ときんざい(金財)ってなに?
FP協会とはどのような組織か
- 正式名称
- 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
- 創立日
- 1987年11月19日
- 会員数
- 個人会員数 205,769名
- 法人賛助会員数 98社(認定教育機関数42社)
- 事業目的
- 広く一般市民に向けてファイナンシャル・プランニングの啓発と普及を図る。
- ファイナンシャル・プランニングの担い手(専門家)であるファイナンシャル・プランナーを養成・認証する。
きんざい(金財)とはどのような組織か
- 正式名称
- 一般社団法人 金融財政事情研究会
- 創立日
- 1950年6月1日
- 会員数
- 非公開
- 事業目的
- 金融財政政策および金融機関経営に関する情報の収集・発信、調査研究と経済金融知識の普及・啓蒙を目的
FP協会ときんざい(金財)の共通点
- 取得する資格は国家資格ファイナンシャルプランナーと同じ
- 受験料は同じ
- 受験日程は同じ
- 学科試験問題は同じ(実技試験問題は異なる)
FP協会ときんざい(金財)の異なる点
試験の出題範囲が異なる
FPでは出題範囲である6分野のうちいくつか範囲が異なります。
FP協会で受験する場合は、6分野すべての学習が必要です。
一方できんざい(金財)では、出題されない分野があります。
もし、実技試験しか受けないという場合でかつ、学習したい分野を減らしたいなら、きんざい(金財)を選択してもよいでしょう。
実技試験の実技科目が異なる
- 金財
- 個人資産相談業務
- 保険顧客資産相談業務
- FP協会
- 資産設計提案業務
「きんざいの個人資産相談業務」と「FP協会の資産設計提案業務」では、どちらとも保険や年金、資産運用、不動産、相続など、暮らしに直結した問題が出題されます。ただし、「FP協会の資産設計提案業務」の方がやや出題範囲が広い傾向です。
「きんざいの保険顧客資産相談業務」は、保険に関する知識がメインになり、リスク管理の分野から多く出題されますので、保険会社に勤務している人や、将来的に保険に関する仕事に就きたいと考えている方に適した科目です。
合格点の違い
- 金財
- 問題数15問
- 合格基準30点以上/50点(60%以上)
- FP協会
- 問題数20問
- 合格基準30点以上/50点(60%以上)
合格率が異なる
学科試験
- きんざい:37.2%
- FP協会 :74.8%
上記は2023年9月の合格率です。ここで、「あれ?学科試験の内容は同じなのに、なぜこんなに合格率に差が生じるの?」と思いませんでしょうか。きんざいの方が合格率が低い傾向は以下の様に言われております。
- きんざいは団体(会社)受験する人が多いためか、資格の取得にさほどモチベーションが高くない層が存在する
- きんざいの出題範囲の方がやや狭い傾向にあり、より深い専門的知識が求められており、受験する年によっては、引っ掛け問題のようなややこしい問題が出題される
- きんざいの実技試験の方が問題数も少なく、1問あたりの配分が高いため、凡ミスによって不合格となってしまう
実技試験
- きんざい:62.3%(個人資産相談業務)
- きんざい:55.3%(保険顧客資産相談業務)
- FP協会 :77.7%(資産設計提案業務)
上記は2023年9月の合格率です。
取得する資格は同じですが、合格率はFP協会の方が圧倒的に高い
試験会場が異なる
試験団体が異なるため、別の会場で試験は開催されます。
FP協会ときんざい(金財)のどちらで受験するのがおすすめか?
受験後の目的から判断
- 将来独立系FPを目指す人(のちにAFP、CFPを目指そうと考えている人)
- FP協会がおすすめ
- その理由は、FPに関するサービスやサポートを、FP協会が積極的に行われているため
- 保険会社に勤務している人や、将来的に保険に関する仕事に就きたいと考えている方
- きんざいがおすすめ
- その理由は、実技試験の保険顧客資産相談業務で細かく学習ができるため
タイパ重視(タイムパフォーマンス)
できるだけ早く資格を取得したい方にとっては、FP協会がおすすめです。
きんざいの方が市販問題集の対応度が高いため、問題を解きやすいと聞くことがありますが、過去門を見ますと難易度はFP協会の方が低く、合格率を見てもFP協会の方が高いため、FP協会で受験した方が短期間で合格を目指すことが可能です。
特に何も決まっていない人
これからファイナンシャルプランナーの勉強を始めたいけどなんだかさっぱりわからない、取得できる資格は同じなので勉強を始めやすい方がいいなど、まだ勉強計画について明確な方針がない方でしたら、合格率が高いFP協会での受験をおすすめいたします。
周りの人と同じ方で受験したい
周りの人に意見を合わせたり同調することは、ファイナンシャルプランナー試験に関わらずどの資格でも大切な考え方だと思います。FP協会ときんざいの受験者数を見ますと2021年以前まではきんざいの方が受験者数は多かったのですが、2022年以降はFP協会で受験する方の方が多くなりました。そのため、周りの人と同じ方で受験したいはFP協会で受験することをおすすめです。